こんにちは、中山のりひろです。皆様のお蔭で、衆議院財務金融委員として金融・税制を、内閣委員として内閣の重要政策である経済財政や自由貿易・経済連携協定、全世代型社会保障改革、IT政策、知的財産、健康・医療戦略を中心に、そして地方創生特別委員会理事として規制改革やスーパーシティ構想を担当し、さらに科学技術イノベーション特別委員会理事、消費者問題特別委員を拝命しております。
我が国は皇位が継承され、新たな時代へ展開しようとしています。
国際社会は、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱、ポピュリズム・ナショナリズムの台頭、覇権主義的ふるまい、国家資本主義による支配などの不確実性により、大きく旋回していくと観測されます。世界経済では、ドイツの技術戦略「Industrie(インダストリー)4.0」が第4次産業革命への扉を開き、中国の国家プロジェクト「中国製造2025」、そして日本では「Society(ソサエティ)5.0」が進められています。
「Society5.0」は人類が歩んできた狩猟(Society1.0)、農耕(2.0)、工業(3.0)、情報(4.0)社会に続く、新たな社会として、サイバー(仮想)空間とフィジカル(現実)空間を融合させ、地域、年齢、性別、言語を超えて、価値を創造する社会を目指しています。私たちの暮らしに、人工知能、IoT(モノのインターネット)、ロボット、ビッグデータ解析、ブロックチェーン技術やバイオテクノロジーなどが実装され、異次元の変化をもたらすと考えられています。
「中国製造2025」は、2025年までに「世界の製造強国の仲間入り」を目標とする戦略です。特に、次世代通信、ロボット、航空・宇宙、自動車、原子力発電、新素材、バイオ医薬など10分野を重点としています。
例えば、次世代通信規格5Gは、2時間の映画を3秒でダウンロードできるほどの超高速で、1ミリ(1,000分の1)秒の遅延しかなく自動運転にも利用されるシステムですが、情報漏えいで問題視されている中国通信機器最大手ファーウェイが先行しています。また、世界初の自動運転都市を北京郊外の雄安新区に計画し、2022年までにインフラを整えようとしています。約35兆円を投資し、東京都に匹敵する広さで人口200万人以上を見込んでいます。
日本においても、「Society5.0」を体現する、未来都市のショーケース『スーパーシティ』を構想しています。
他方、世界中の人々の生活そのものが情報となり、天文学的に膨大な量のデータになります。米国勢GAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)や中国勢BATJ(バイドゥ・アリババ・テンセント・ジンドン)といわれるプラットフォーマーによるデータの熾烈な囲い込みがおこなわれています。
自由なデータ流通と同時に、個人情報や知的財産、安全保障上の機密データの保護規制について、世界的に体系化しなければなりません。
新たな時代、革新的に進展するサイバーとフィジカル空間の絡み合う問題、そして、それによって変化する地政学的な安全保障や経済の問題、さらに普遍的な人権や地球環境について、私はしっかり応えていきたいと思います。
米国では国家安全保障会議(NSC)と同様に国家経済会議(NEC)が機能しています。我が国にはNSCはありますが、NECはありません。米NECは安全保障や社会保障をも網羅する、戦略的外交を前提とした経済政策の司令塔です。世界へ立ち向かう日本版NECの創設に向けて努めて参ます。